エンジニアのソフトウェア的愛情

または私は如何にして心配するのを止めてプログラムを・愛する・ようになったか

不安は人を保守的にする

先日、次の機種の開発に向けて、今あるプログラムの設計のマズイところを直します、と宣言していたプログラマが、今日はすっかりその勢いがなくなっていました。同僚と顔を突き合わせて難しい顔。なにを難しい顔をしているのか訊いてみると、次の機種で追加になる機能でどのぐらいの工数がかかるか分からないので、やろうとしていた設計の変更が期限内にできるか自信がないとのこと。現状の延長で解決できないかと悩んでいるところでした。
実のところ、追加になる機能はまだはっきりとは決まっていません。決まっていないだけに、現場の各担当のプログラマのもとには、機能の追加がある、ということだけしか伝わってなく、それが不安をかき立てていたようです。
おそらく、どちらにしても設計の変更はやったほうが、こじれたオブジェクトの関係を整理できて、よい結果を得ることができると思うのですが、不安の前ではわずかな変更にも消極的になるようです。

よい設計、よいプログラミングのためにも、安心が---不安にならないように必要な情報をオープンにすることが---必要なのだと、今日は思いました。